日本製紙連合会の統計資料分類によれば、紙の大分類として「紙」「板紙」に分けられ「紙」には新聞用紙・印刷情報用紙・包装用紙・衛生用紙があり、「板紙」には段ボール原紙・白板紙が含まれています。

紙バンド用の紙はこの分類に入れるなら包装用紙の所に入るのだけれど、数量が小さく・・・・・紙バンド用の紙を抄いている製紙会社自体が製紙連に入って無いので、統計資料には出てこない「紙」となっています。

しかも大手製紙会社の言う包装用紙は、重袋(セメント・米麦・粉・飼料・肥料などの大きな袋)や軽包装(ショッピングバック・封筒・小袋など)の使用される紙を言うので、紙バンドや紙ひもに使われる紙とは全く性質が違っています。

兎屋初期頃のカラー紙バンド用原紙見本(愛媛県四国中央市)今でも大切に保管しています。
皆さんは聞いた事があるかどうか・・・・・「機械抄き和紙」と言う言葉。この言葉を私が初めて知ったのは、30代の頃に努めていた静岡県富士宮市の製紙会社時代です。

その製紙会社では、主に少年漫画雑誌向けのカラーの特更紙を抄いていて、業界の資料本に「機械抄き和紙」と言う言葉を見つけました。この更紙の世界もいろいろあって、戦後の混乱期から立ち直りつつあった製紙業界では、小資本で抄く事が出来る紙として更紙からスタートしたように聞いています。そしてそれらの紙を泉貨紙と呼ぶ事があったようです。

 

しかし泉貨紙(仙貨紙)は古くから抄かれていた強靭な手漉き和紙の事でもあるので、戦後混乱期に作られた粗悪な紙をなぜ泉貨紙と呼んだのかは?私にはわかりません。
○手漉き和紙=泉貨紙 (楮原料 抄き上げ時に2枚貼り合せした強靭な紙)
○機械抄き和紙=泉貨紙(この泉貨紙はあまり良い紙ではなかったようです)
○機械抄き和紙→良質な紙のイメージ
と言うように言い換えられたような気がします。「機械抄き和紙」という名前はそれだけでいい感じのような気がします。

縦方向にパルプが流れる独特な紙なので大手メーカーのクラフト紙とは性質が違います。
しかし、それでもまだ納得が行かず、なぜ少年漫画雑誌向けの紙を泉貨紙とも呼ぶのだろうか????と不思議に思っていました。その後2001年春に製紙会社を辞め、翌2002年春に兎屋をスタートして見ると、使用する紙はやはり「機械抄き和紙」でした???なんでぇ?

以前は私も紙バンドの原紙は「機械抄き和紙ですよ」と誇らしく言っていました。でも数年前頃からは言わないようにしています。

なぜ機械抄き和紙と言う言葉を使わなくなったのか、なんとなく判った!のです。

♯39 紙バンドの紙は機械抄き和紙? ②へ 続く